1本の電話からはじまった
「酸素カプセル」の開発

ファイバーレーザー溶接機を製造するエイムに、ある日、1本の電話がかかってきました。
「酸素カプセルを作りたいのですが、エイムさんで作ることはできますか?」。
エイムは酸素カプセルを作ったことがなかったので、不思議に思いました。そこでよく話を聞いてみると、「アルミニウムで作りたい」とのこと。
従来の酸素カプセルは鉄やステンレス製のために重量が重く、移動や設置が大変。また、設置場所の床を補強するなどの手間やコストもかかっていました。比重が鉄の1/3であるアルミニウム製にできれば、大きな差別化になります。
しかしアルミニウムは熱伝導性が高く、そして光を反射するため、溶接が難しい素材です。まして内部を高気圧環境にするために高い気密性が要求される酸素カプセルなど作れるのか?
エイムは溶接技術には自信がありました。難易度の高いアルミニウムの溶接が出来る溶接機を自社開発して販売しているくらいです。それでも躊躇うほどの難問でした。
社長の小山は悩みました。確かに難易度は高いが、エイムの技術力ならなんとかなるのではないか。この開発案件で、エイムの技術力を更に高めることが出来るのではないか。そしてなによりも小山の昔からの夢、「一般のお客様が使う最終製品を作ってみたい」。
そう考えた小山の元、エイムは会社をあげて酸素カプセル開発にチャレンジしはじめました。